専任媒介をやめたい。いつ切れるか、費用はかかるか。やめる前に確かめる3つ
書いた人:川原貴諒(宅地建物取引士・大阪市西成区)家を売るのを、不動産会社に専任で任せた。
報告が少ない。
売れない。
もう、やめたい。
でも、やめたらお金を取られるのか。
いつまで縛られるのか。
任せた相手に「やめたい」と言うのは、気が重いものです。
言い出す前に、手元の媒介契約書で3つ確かめてください。
満了日はいつか(期間は3か月まで)
費用の決まり(専任と専属専任で違う)
満了後2年の決まり(待ってやめる場合も関わる)
内容は2026年10月時点です。
大阪市西成区の不動産会社TKグランクスの川原がまとめます。
目次
まず、報告とレインズ登録を確かめる
確かめる1:満了日
確かめる2:費用の決まり
確かめる3:満了後2年の決まり
期間の途中でやめたいとき
伝えるときは、記録に残る形で
誰が判断するか
1. まず、報告とレインズ登録を確かめる
はじめに、あなたの契約がどちらかを見てください。
専任媒介:ほかの会社には頼めない。親戚や知人など、自分で見つけた相手とは契約できる
専属専任媒介:ほかの会社には頼めない。親戚や知人など、自分で見つけた相手とも、その会社を通さずには契約できない
「報告が少ない」と感じたら、決まりを見てください。
専任媒介は、2週間に1回以上。
専属専任媒介は、1週間に1回以上。
不動産会社は、売主に業務の状況を報告することになっています(宅地建物取引業法34条の2)。
買いたいという申込みが入ったときは、媒介の種類にかかわらず、遅滞なく報告することになっています。
報告の方法は、法律では決まっていません。
どの方法で報告するかは、契約書の欄で確かめてください。
もう一つ、レインズ(不動産会社どうしで物件を見せ合う仕組み)への登録です。
専任は契約から7日以内、専属専任は5日以内に登録することになっています(休業日は数えません)。
登録したら、登録証明書を売主に渡すことになっています。
登録証明書は、手元にありますか。
報告は、契約書に書いた方法で届いていますか。
届いていないと感じたら、まず担当者に、今の状況をメールで聞いてください。
メールなら、聞いた日と中身が残ります。
ここを確かめてから、次の3つに進んでください。
2. 確かめる1:満了日
専任媒介・専属専任媒介の期間は、3か月までです。
契約書に3か月より長く書いてあっても、3か月になります。
更新は、売主から申し出たときだけです。
「自動で更新する」という特約は、効力がありません。
だから、満了のときに更新を申し出なければ、そこで終わります。
ただし、「3か月たてば必ず終わる」とは限りません。
前の満了のときに、更新を申し出ていれば続いています。
満了日は、契約書の有効期間が書いてある所で見てください。
更新したなら、更新後の満了日です。
3. 確かめる2:費用の決まり
まず、契約書で、国土交通省の標準媒介契約約款に基づく契約かどうかを確かめてください。
特約が付いていることもあります。
ここから先は、標準媒介契約約款の決まりです。
専任媒介のとき
期間中に、親戚や知人など、あなたが自分で見つけた相手と契約したとき
不動産会社に責任の無い理由で、契約が解除になったとき
このどちらかなら、不動産会社は「専任媒介契約の履行のために要した費用の償還」を請求できます。
(その会社が、仕事を進めるためにかかった費用を、売主に請求できる、という意味)
その額は、約定報酬額(契約書で決めた仲介手数料の額)を超えません。
期間中に、ほかの不動産会社を通して売買契約をしたとき
約定報酬額に相当する額(消費税等の分を除く)の違約金を請求できる決まりです。
専属専任媒介のとき
期間中に、自分で見つけた相手と契約すること自体ができません
その決まりに反すると、約定報酬額に相当する額(消費税等の分を除く)の違約金の決まりがあります
業者に責任の無い理由で解除になったときの費用の決まりも、契約書の約款で確かめてください
「費用」が何を指すか。
いくらになるか。
それは、契約書と、そのときの事情によります。
「必ず少額で済む」とも「必ず払う」とも言えません。
4. 確かめる3:満了後2年の決まり
満了を待って、更新しない。
これがいちばん穏やかなやめ方に見えます。
それでも、一つ残る決まりがあります。
満了してから2年以内に、その不動産会社の紹介で知った相手と、その会社を外して直接契約したとき。
不動産会社は、契約の成立に寄与した割合に応じた報酬を請求できます。
専任・専属専任のどちらにもある決まりです。
満了を待てば何も請求されない、とは言えません。
今の会社の紹介で、内見に来た人や話が進みかけた人がいたら、覚えておいてください。
5. 期間の途中でやめたいとき
不動産会社が約束したこと(報告など)を守らないときの解除の決まりも、契約書の約款にあります。
どんなときに、どんな手順で解除できるか。
それは、手元の契約書で確かめてください。
報告が少ないからといって、すぐに解除できるとは限りません。
業者に責任の無い理由で解除になれば、3章の費用の決まりが関わります。
途中でやめるか、満了を待つか。
決める前に、3章と4章の決まりを、あなたの契約書で並べてください。
6. 伝えるときは、記録に残る形で
やめると決めたら、いつ、何を伝えたかが残る形にしてください。
書面やメールなら、あとで見返せます。
更新しないときも同じです。
満了日の前に、「更新しません」と残る形で伝えておくと、行き違いが減ります。
7. 誰が判断するか
解除できるか。
費用がかかるか。
いくらか。
決めるのは、あなたの契約書の中身です。
話がこじれたら弁護士に相談してください。
最終的に判断するのは裁判所です。
まずは、契約書を読むところから。
読んでから話すと、言えることが変わります。
報告が少ない。
売れない。
その不満は、もっともです。
ただ、やめ方を間違えると、お金の話が残ることがあります。
満了日、費用の決まり、満了後2年。
3つを見てから、言えばいい。
やめる前に、契約書を開く。
今の媒介契約書を、一緒に読みます。満了日、費用の決まり、満了後2年の決まりが、契約書のどこに書いてあるかを確かめます。解除できるか、費用がかかるか、いくらかの判断はしていません(契約書の中身によります。争いになったら弁護士へ)。相談は無料です。LINEで聞いてください。返事をするのは宅地建物取引士の川原本人です。https://lin.ee/8wVUuCW
大阪市西成区の不動産屋 TKグランクス株式会社 川原貴諒(宅地建物取引士)
宅地建物取引業 大阪府知事(01)第067136号
出典:宅地建物取引業法34条の2(e-Gov法令検索) https://laws.e-gov.go.jp/api/1/articles;lawId=327AC1000000176;article=34_2 /宅地建物取引業法施行規則15条の10 https://laws.e-gov.go.jp/api/1/articles;lawId=332M50004000012;article=15_10 /国土交通省 標準媒介契約約款(専任媒介・専属専任媒介、令和6年4月1日施行) https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/content/001723420.pdf
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