大阪市の新婚・子育て世帯の利子補給は、中古も対象になりうる。売買契約の前と、登記の前に確かめる順番
書いた人:川原貴諒(宅地建物取引士・大阪市西成区)大阪市の新婚・子育て世帯向けの利子補給は、中古住宅も対象になりえます。大阪市西成区の不動産会社TKグランクスが、大阪市で初めて家を買う方向けに、売買契約の前と登記の前に確かめる順番を説明します。中古で対象になるのは、建築確認日が昭和56年6月1日以降の専用住宅などで(それより前でも、耐震の証明書があれば対象になる場合があります)、額の上限は年10万円・最長5年です(対象になるかを決めるのは大阪市です)。
大阪市の利子補給は、中古も対象になりえます。
最初の1歩は、買いたい家の建築確認の日付を、売主か仲介の不動産会社に聞くことです。
「初めて家を買う。大阪市に何か支援は無いのか」。
大阪市の「新婚・子育て世帯向け分譲住宅購入融資利子補給制度」は、令和8年度のリーフレットで、中古住宅も対象に入っています。
どの家が当てはまるかは、窓口で確かめてください。
中古は、家ごとに条件が分かれます。
分かれ目は、家が建った頃の日付です。
しかも、利子補給と、住宅ローン控除・登記の税とで、見る日付が違います。
この記事に書くのは、売買契約の前と、登記の前に、何をどの順番で確かめるかです。
決めるのは、利子補給は大阪市、ローンは金融機関、税は税務署です。
1. 利子補給の条件と、年10万円の出どころ
大阪市のリーフレットにある主な条件です。全部に当てはまる必要があります。
自分が住むために、大阪市内で、民間事業者が建売・分譲として建てた家をローンで取得する(中古で当てはまるかは窓口に確認)
これまで自分が住む家を持ったことがなく、初めて取得する
新婚世帯(夫婦とも40歳未満、婚姻届から5年以内)か、子育て世帯(小学6年生以下の子と同居)
床面積が50㎡以上(壁芯=壁の厚みの真ん中から測った面積。マンションは専有面積)
家を取得する契約の日から1年以内に申し込む(1年を過ぎても、ローンの返済が始まる前なら可)
市民税を滞納していない
額は、年末のローン残高(2,000万円まで)に金利(0.5%まで)を掛けて出します。
2,000万円の0.5%で、年10万円。これが上限です。
最長5年で、最大50万円になります。
途中で借り換えたり、全部を繰り上げて返したり、その家に住まなくなったりすると、そこから先は対象外です(単身赴任などの例外あり)。
受付は予算の範囲内で先着順と市は書いています。契約の前に、受付が続いているかを窓口で聞いてください。
2. 一つ目:建築確認日が、昭和56年6月1日以降か
中古で対象になるのは、建築確認日が昭和56年6月1日以降の専用住宅です。
建築確認日は、家を建てる前に、図面が建築基準法に合っているかの確かめを受けた日です。
それより前の家は、次のどれか1つで耐震性が確かめられれば対象になります。
住宅金融支援機構の中古住宅の適合証明書
既存住宅性能評価書(耐震等級1以上)
既存住宅売買瑕疵保険の付保証明書
耐震基準適合証明書
登記簿に出てくるのは新築年月日で、確認日とは別の日です。
確認日は、確認済証(確かめが済んだときに出る書面)か、大阪市の台帳記載事項証明で見ます。
申込みの書類には、検査済証が要ります(フラット35と住宅金融支援機構の融資の方は不要)。
出せないときは、建築計画概要書か、台帳記載事項証明書で代えます。
3. 二つ目:税は「昭和57年1月1日」。線がもう1本ある
昭和56年から57年ごろに建った家を候補に入れるなら、ここで差が出ます。
同じ家でも、利子補給と税とで、耐震の証明が要るかどうかが分かれることがあるからです。
住宅ローン控除(国税庁)も、登記の税を軽くする住宅用家屋証明書(大阪市)も、「昭和57年1月1日以後に建築」で分けています。
利子補給は確認の日。税は建った日。
昭和56年6月以降に確認を取り、その年のうちに建った家は、利子補給の線は越えていても、税の線(昭和57年1月1日)の手前です。逆に、確認が昭和56年5月以前で、建ったのが昭和57年以降の家もあります。
新築年月日と建築確認日は、両方見てください。
昭和56年12月31日以前の家でも、住宅ローン控除は、取得の日前2年以内の耐震基準適合証明書・建設住宅性能評価書(耐震等級1〜3)・既存住宅売買瑕疵保険の付保証明書のどれかがあれば、対象になる可能性があります。
耐震の証明を誰がいつ取るかは、売買契約の前に売主と話しておく点です。
「若い世帯」の線も違います。
住宅ローン控除の上乗せ(省エネの認定住宅等の場合)は「19歳未満の扶養親族がいる」か「夫婦のどちらかが40歳未満」で、床面積50㎡以上が要ります。
利子補給は「夫婦とも40歳未満」か「小学6年生以下の子と同居」です。
控除を受けられるかを決めるのは、確定申告を受けた税務署です。
4. 三つ目:住宅用家屋証明書は、登記の前に
家を買うと、ふつうは土地と建物の所有権を自分に移す登記をします。このうち建物の登記の税は、個人が住む家なら、令和9年3月31日まで軽くなります。
建物の所有権の移転(売買):1,000分の20 → 1,000分の3
軽くするには、住宅用家屋証明書(登記の税を軽くするために、市が出す証明書)を登記の申請に添えます。
国税庁は、登記の後に出しても軽減は受けられないと書いています。
大阪市の主な要件は、自分が住む・登記簿の床面積が50㎡以上・取得してから1年以内に登記、の3つです。
マンションは、利子補給の専有面積(壁芯)と登記簿の面積(内法=壁の内側から測った面積)で数字が違います。壁芯で50㎡を少し超える部屋は、登記簿で50㎡を切ることがあります。
出すのは市税事務所で、1通1,300円です。
大阪市役所や区役所、出張所では出していません。郵送でも申請できます。
西成区の家なら、あべの市税事務所です。
5. 四つ目:借りる先が、対象の金融機関か
利子補給の対象になるローンは、リーフレットに載っている金融機関のものだけです。
返済期間10年以上、金利が年0.1%以上という条件もあります。
借換え・財形・リフォームローン・諸費用の分は対象外です。
親子リレー返済(親から子へ引き継いで返していくローン)を考えているなら、契約の前に相談してください、と市は書いています。
6. 契約の前と、登記の前に並べる順番
受付は予算の範囲内で先着順と市は書いています。契約の前に、受付が続いているかを窓口で聞いてください。
建築確認日と新築年月日を、両方確かめる
床面積を確かめる。マンションは、壁芯と登記簿の両方で
昭和56年5月31日以前の家なら、耐震の証明を誰がいつ取るか、売主と話す
借りる金融機関が、利子補給の一覧にあるか
申込みは、契約の日から1年以内(契約後でよい。返済が始まる前まで)
住宅用家屋証明書は、登記の前に(契約後でよい)
聞く先は、こう分かれます。
利子補給の条件と申込み:大阪市 住宅支援受付窓口(住まい情報センター4階、06-6356-0805、火曜・日曜・年末年始は休み)
建築確認日・建築計画概要書:大阪市計画調整局 建築企画課
ローン:金融機関
住宅ローン控除:税務署
住宅用家屋証明書:家のある区を受け持つ市税事務所
物件の日付と床面積は、資料で確かめておくと安心です。使えるかを決めるのは大阪市です。
契約の前に、日付を見る。
ご相談は、LINEがいちばん早いです。「利子補給」の一言だけで構いません。返事をするのは、宅地建物取引士の川原本人です。
対応エリアは、大阪市全域・東大阪市・八尾市・藤井寺市・松原市・羽曳野市です。
大阪市西成区の不動産屋 TKグランクス株式会社 川原貴諒(宅地建物取引士)
宅地建物取引業 大阪府知事(01)第067136号
利子補給を使えるかは、大阪市の窓口に確認を。
根拠:大阪市「新婚・子育て世帯向け分譲住宅購入融資利子補給制度」(2026年10月2日掲載)・令和8年度リーフレット(令和8年8月作成)、国税庁タックスアンサーNo.1211-3・No.7191(令和8年4月1日現在)、大阪市「住宅用家屋証明書」(2026年5月11日更新)。
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