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大阪市の実家をきょうだいで相続した。一人が「まだ売りたくない...

    大阪市の実家をきょうだいで相続した。一人が「まだ売りたくない」と言う

    書いた人:川原貴諒(宅地建物取引士・大阪市西成区)

      きょうだいで相続した実家は、共有者の一人だけでは家全体を売れません。大阪市西成区の不動産会社TKグランクスが、きょうだいの一人が「まだ売りたくない」と言っている方向けに、話を進める順番を説明します。相続した実家は相続人全員の共有になり(民法898条1項)、自分の持分だけなら売れますが(民法206条)、価格は下がりやすくなります。

      たとえば、三人きょうだいで実家を相続したとします。

      あなたは売りたい。遠くに住んでいて、空き家の草と郵便物がずっと気になっている。

      でも、きょうだいの一人が言う。「まだ、売りたくない」。

      あなた一人で売れるのか。先に答えます。共有者の一人だけでは、家全体は売れません。

      売るには、共有者全員の同意が要ります

      先に言葉を一つだけ。「共有」は、一つの家を複数人で持っている状態です。「持分」は、その中の自分の取り分のことです。

      親が亡くなって相続人が複数いると、実家は、相続人全員の共有になります(民法898条1項)。遺産分割(誰が何を相続するかを、相続人全員で決めること)がまだ終わっていなくても、相続登記(家の名義を親から相続人に変える手続き)がまだでも、「全員のもの」という点は同じです。

      なお、相続登記は2024年4月から義務になっています。期限や手続きは、司法書士・法務局にご確認ください。

      家全体を売るには、共有者全員が売主になる必要があります。契約書にも、全員が署名し押印します。登記の手続きにも、全員分の書類が要ります。一人でも「売らない」なら、家全体は売れません。

      では、あなたの持分だけを売ることはできないのか。

      法律上は、できます。所有者は自分の持ち物を自由に処分できるからです(民法206条)。

      ただし、持分だけを買う一般の方は、ほとんどいません。買っても、自分では住めないからです。買うのは主に、共有持分を扱う業者です。価格は、家全体の価格を持分の割合で割った額より、下がりやすくなります。いくらになるかは査定をしてみないと分かりません。持分だけの売却も、ご相談はお受けします。

      先にやるのは、話を前に進めることです。

      「売りたくない」の中身を先に聞く

      売りたくない理由は、人によって違います。大きく三つに分けると、話が進みます。

      一つ目。安く売られる気がする。

      この場合、足りないのは説得ではなく数字です。査定書を一枚作って、全員に同じものを見せてください。私たちは、どの事例を見て、どう計算したかが書面で見える査定を出します。

      二つ目。気持ちの整理がついていない。

      実家を空にするのは、親の暮らしを片づけるのに近い作業です。ここで「いつまでに決めて」と迫ると、固まります。「次に話す日」だけを決めてください。

      三つ目。誰かが使っている、荷物がある、誰かが管理している。

      お金と手間を、見える形にします。固定資産税、火災保険、草刈りや見回りの費用、交通費。誰がいくら出しているか。一枚の紙に書き出します。「持ち続ける」ことにも毎年お金がかかる、と全員に見えます。

      どれに当たるかは、本人に聞かないと分かりません。聞くときは「売ろう」ではなく、「何が引っかかってる?」から入ります。

      話がまとまらないときの、法律上の道

      話し合いで決まらなかった場合に、法律は道を用意しています。ここは私たちの仕事ではなく、裁判所と弁護士の領域です。名前だけ知っておいてください。

      遺産分割がまだ終わっていない場合。

      相続人全員の協議で決めます。まとまらなければ、家庭裁判所に遺産の分割を請求できます(民法907条)。

      遺産分割が終わり、共有名義になった場合。

      登記簿が共有名義になっていても、遺産分割をしていなければ、一つ上の段落の話です。

      遺産分割が終わって共有になった場合は、共有物の分割を、まず協議で、まとまらなければ裁判所に請求できます(民法258条)。裁判所は、土地を分ける方法のほか、誰か一人が取得して他の人にお金を払う方法を命じることがあります。土地を分ける方法も、お金で調整する方法も取れないときに限り、競売を命じる場合もあります。いきなり競売になるわけではありません。

      どの手続きが使えるか、どれを選ぶべきかは、裁判所と弁護士が判断することです。他人の代理できょうだいと交渉して報酬を受け取ることは、原則として弁護士にしかできません(弁護士法72条)。私たち不動産会社には、できません。もめてしまったときの相談先は、まず弁護士です。

      私たちができるのは、その手前と、その後です。

      今の家が、いくらで売れそうか。売ったら、手元にいくら残りそうか。その数字を、全員が同じ紙で見られるようにすること。そして、話がまとまった後の売却です。

      売った利益にかかる税金(譲渡所得税)は、共有者ごとに計算されます。具体的な金額は税理士にご確認ください。

      今日できることは、三つ

      1. 登記事項証明書で、名義を見る。 法務局の窓口、郵送、オンラインで誰でも請求できます。必要なのは住所ではなく「地番」です(住所と違うことがあります。固定資産税の納税通知書に載っています)。土地と建物で1通ずつ、費用は1通数百円です。親の単独名義のままか、すでに共有か。ここから分かります。

      2. 全員の意見を、一行ずつ書き出す。 「売る」「貸す」「持つ」「まだ分からない」。分からない、も立派な答えです。

      3. 査定を一つ取り、同じものを全員に見せる。 数字を揃えると、感情の話と金額の話が分かれます。

      決める前に、数字をそろえる。

      まだ決めていなくて構いません

      「きょうだいで意見が割れている」。その段階で、ご相談いただいて大丈夫です。相談は無料です。売ると決めていなくても、査定だけ、名義の確認だけでも承ります。無理に売る話はしません。

      売ると決まったら、売却専用ページに進み方をまとめてあります。
      https://tk-granks.co.jp/sell

      TKグランクス株式会社 代表取締役 川原貴諒

      宅地建物取引業 大阪府知事(01)第067136号

      根拠:民法898条1項、206条、907条、258条、弁護士法72条(e-Gov法令検索で原文を確認、2026年10月3日)。個別の事案でどの手続きが使えるかは裁判所・弁護士の判断、税額は税理士の判断です。

      → 家の売却・買取のご相談について(対応エリア・流れ・費用)

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