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西成区で中古戸建てを買う前に、現地で見る5か所

    西成区で中古戸建てを買う前に、現地で見る5か所

    書いた人:川原貴諒(宅地建物取引士・大阪市西成区)

      西成区で中古戸建てを買う前に、家の中より先に見てほしいのが、外の5か所です。大阪市西成区の不動産会社TKグランクスが、大阪市南部で中古戸建てを買う方向けに、内見で見る場所を説明します。道路の幅と公道か私道か、擁壁の水抜き穴、雨樋の真下、基礎の換気口、境界標の5か所で、全部外から見えます。

      「間取りは気に入ったんです。ほかに何を見ればいいですか」

      大阪市西成区で不動産屋をしていて、中古戸建ての内見でいちばん多く聞かれる言葉です。答えは、家の中ではなく外にあります。間取りはリフォームで変えられますが、道路と地面と水の流れは変えられません。

      この記事では、西成区をはじめ大阪市南部で中古戸建てを買う前に、現地で見てほしい5か所を書きます。全部、外から見えます。持ち物はスマホのカメラだけで足ります。

      ■ 1. 道路の幅と、公道か私道か

      家の前の道路を、端から端まで目で測ってください。車1台がやっと、という幅なら、4m未満の可能性があります。西成区は昔からの路地と連棟の長屋が多い地域で、この「4m未満」に当たる道路が珍しくありません。

      建物が建つ土地は、幅4m以上の道路に2m以上接していることが原則です。4m未満の道路に面している家は、建て替えのときに道路の中心から2m下がる(セットバック)必要が出ることがあります(原則です。反対側が崖や水路のときは扱いが変わります)。敷地が少し狭くなる、ということです。

      内見のときに見るのは、道路の幅と、向かいの家の塀や電柱が道路の中に食い込んでいないか。狭いと感じたら、仲介に「この道路は4mありますか。セットバックは要りますか」と聞いてください。答えは役所で確認できます。

      もう一つ、その道路が公道か私道か。私道なら、掘削(水道管の引き直しなど)に所有者の承諾が要ることがあります。どちらかは、役所の道路課で分かります。僕らが調べますが、「この道は市道ですか」と一言聞いてもらえれば、話が早い。

      ■ 2. 擁壁の、水抜き穴

      家が道路より高い位置にあるとき、土を留めているコンクリートの壁が擁壁(ようへき)です。

      見るのは、壁に開いている小さな穴。水抜き穴といいます。土の中の水を外に出すための穴で、これが無い、または塞がっている擁壁は、壁の裏に水が溜まります。水は重い。壁を押します。

      擁壁の良し悪しは、ひび割れ、はらみ、目地の開きなど見る所が多く、素人には難しい。だから、まずはここだけ。穴があるか、穴の下に水が流れた跡があるか。無ければ、擁壁の図面や検査済証(その擁壁が確認を受けて造られた記録)があるかを売主側に聞く。ここは僕らの仕事です。

      ■ 3. 雨樋の真下

      屋根に降った雨は、雨樋(あまどい)を通って、地面の桝(ます。雨水を受けて排水管につなぐ小さな箱)に落ちます。見るのは、縦の樋の真下です。

      樋が途中で外れていたり、桝が無かったりすると、雨のたびに同じ場所に水が落ちます。地面がえぐれている、基礎の足元が黒く変色している、コケが生えている。それが跡です。

      跡があるからダメ、ではありません。跡があるなら、基礎の内側に水が回っていないかを、床下で確かめる理由になる、ということです。

      ■ 4. 基礎の換気口

      家の土台のコンクリート(基礎)に、格子のついた小さな口が並んでいます。床下の換気口です。

      見るのは三つ。塞がっていないか(物が置かれている、植木で隠れている)。格子が破れていないか(そこから小動物が入ります)。換気口の周りや基礎の表面に、土でできた細い筋(蟻道。シロアリの通り道)が無いか。

      換気口の周りに蟻道があれば、分かりやすい合図です。ただし、無いから安心とは言えません。蟻道は基礎の内側や配管の周りに出て、外はきれいなまま、ということがあります。外を一周して何も無くても、床下点検口を開けて中を見る。それは契約の前にやります。

      ■ 5. 境界標

      土地の四隅に、境界を示す杭や金属のプレートが入っています。境界標です。

      道路側の2か所は見つかりやすい。裏側の2か所は、塀の根元や植栽の下に隠れていることが多い。全部見つからなくても買えますが、「どこまでが自分の土地か」は、買う前に知っておくべきことです。

      境界標が無い、隣の塀がこちら側に入っている気がする。そう感じたら、その場で写真を撮ってください。境界がどこかを決めるのは僕らではなく、土地家屋調査士と隣地の方との確認ですが、「気になる」を先に言っておくことで、契約書にどう書くかが決まります。

      ■ 見つけたら、どうするか

      5か所のどれかで「あれ」と思ったら、やることは一つです。写真を撮って、仲介の担当に「これは何ですか」と聞く。

      疑うだけでは、次に進めません。聞けば、調べる先が決まります。道路は役所、擁壁は図面と検査済証、雨樋と換気口は床下点検、境界は調査士。僕らは、その順番を整えて、必要なところまで調べに行きます。

      そのうえで買うか、やめるかは、あなたが決めることです。

      ■ よくある質問

      Q. 内見は何回行けばいいですか

      A. 最低2回。晴れた日と、雨の日か雨上がりです。雨樋の真下と擁壁の水抜き穴は、雨のあとにしか見えないものがあります。

      Q. 築40年を超えていたら、やめたほうがいいですか

      A. 年数だけでは決まりません。見るのは建築確認の日(昭和56年6月1日以降なら新耐震基準)と、上の5か所の状態です。同じ築年でも、水の始末ができている家とできていない家では、まったく違います。

      Q. 西成区の中で、特に気をつける場所はありますか

      A. 坂のある所は擁壁、低い所は水の流れです。西成区は、東側(天下茶屋東・聖天下・岸里東のあたり)が阿倍野・天王寺から続く高台(上町台地)の縁で、坂と擁壁が多い。そこから西へ下った津守・北津守・南津守のあたりは平らで低く、浸水の想定を先に見ます。ハザードマップは「大阪市 ハザードマップ 西成区」で検索すると出ます。浸水の想定と土地の高さを先に見てから内見に行くと、5か所の見方が変わります。

      まだ買うと決めていなくて構いません。「この家、見てほしい」の段階でご相談ください。内見に同行して、この5か所を一緒に見ます。相談と同行に費用はかかりません。仲介手数料をいただくのは、契約が成立したときだけです。大阪市内と、その周辺で動いています。

      大阪市西成区の不動産屋 TKグランクス株式会社 川原貴諒(宅地建物取引士)

      お問い合わせ:https://tk-granks.co.jp/contact

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