事前審査の前に、借入れは全部伝える。家を買う前に知っておきたい住宅ローンの3つ
書いた人:川原貴諒(宅地建物取引士・大阪市西成区)お店で「このカードを作ったら安くなりますよ」と言われて、カードを1枚作った。
家のローンの本審査の前なら、それが審査に響くことがあります。
住宅ローンで話が止まるのは、こういう小さなところです。
契約まで進んだあとに止まると、戻すのに手間がかかります。
先に知っておけば避けられることを、3つ書きます。
この記事で分かること。
事前審査の前に伝える借入れ
本審査が終わるまでに、避けること
契約の前に、担当者に聞く3つ
数字は2026年10月時点のものです。
審査に通るか、いくら借りられるかを決めるのは金融機関です。
2026年10月29日、大阪市東成区で、不動産の仕事をしている人向けの「第5回 不動産実務講習」を開きました。テーマは住宅ローンの事前審査から決済まで。この記事は、その日に話したことから、家を買う方に関わるところを抜き出しています。
目次
事前審査の前に、借入れは全部伝える
本審査が終わるまで、新しい借入れを作らない
契約の前に、融資特約の型と期日を聞く
誰が判断するか
1. 事前審査の前に、借入れは全部伝える
住宅ローンの審査は、事前審査と本審査の2回に分かれているのが一般的です。
事前審査は、売買契約の前に、金融機関が「借りられそうか」を先に見る審査です。
本審査は、売買契約のあとに、物件の書類も出して受ける審査です。
審査で見られるのは、返済負担率・年齢・勤続・担保評価などです。
「年収の何倍まで借りられるか」に、決まった答えはありません。
返済負担率は、年収のうち、借入れの返済にどれだけをあてるかの割合です。
返済負担率=すべての借入れの年間合計返済額÷年収×100(%)
「すべて」には、住宅ローンのほかに次のものも入ります。
車のローン
カードローン
クレジットカードのリボ払い
消費者金融の借入れ
フラット35の基準は、年収400万円未満で30%以下、400万円以上で35%以下です(住宅金融支援機構、2026年4月1日現在)。
民間の銀行は、銀行ごとに基準が違います。公表していない銀行もあります。
月々の返済額は、1円単位で出してください。概算では足りません。
「だいたい1万円」で出すと、数千円のずれが1年で万単位になります。
返済負担率が1%、2%動きます。
金融機関は、信用情報で借入れを確かめることがあります。
隠せる前提では考えないでください。
いま返しているものの月々の額を、スマホのアプリなどで確かめて、紙に書き出す。
それを、担当の不動産会社に伝えてください。
後から借入れが出てくると、借りられる額が変わります。
借入れは、全部伝える。
2. 本審査が終わるまで、新しい借入れを作らない
気をつけてほしい期間は、事前審査を申し込んでから、少なくとも本審査の承認が出るまでです。そのあと決済までの間も、新しい借入れの前に担当者に話してください。
出す書類は金融機関ごとに違いますが、事前審査は源泉徴収票や本人確認の書類などで見ます。
本審査では、売買契約書・重要事項説明書・登記の情報など、物件の書類も出します。
この間に、クレジットカードを作ったり、新しくローンを組んだりすると、本審査に響くことがあります。
講習で話した、現場であった例です。
スポーツ用品の店で買い物をしたとき、「このカードを作ったら安くなりますよ」と言われた。
そのカードにVISAなどが付いていれば、クレジットカードを1枚作ったことになります。
お店の割引の話でも、カードの発行です。
車の買い替えなど、ローンを組む予定があるなら、先に担当者に話してください。
本審査までは、新しい借入れを作らない。
3. 契約の前に、融資特約の型と期日を聞く
融資特約(ローン特約)は、ローンが通らなかったら、契約をなかったことにできる約束です。契約書の条項として入ります。
書式は、法律で決まっていません。
宅地建物取引業法は、不動産会社がローンのあっせんをする場合に、ローンが成立しないときの措置を、重要事項説明と契約書に書くことを求めています。
中身は、契約書の文言で決まります。
対象になるのは、決められた書類を期限までに出して、それでも承認が取れなかったときです。
どう扱われるかは、契約書の文言で決まります。
型は、大きく2つあります。
解除条件型
期日までに承認がなければ、自動で契約の効力を失う
解除権留保型
買主が、解除の意思表示をして解除する
期日までに通知しないと、特約で解除できなくなる契約がある
同じ「融資特約」でも、型で動き方が逆になります。
契約の前に、担当者に3つ聞いてください。
この契約の融資特約は、どちらの型か
期日(融資承認取得期日)はいつか
期日までに、何を出せばいいか
本審査で通らなかったときの道も、1つではありません。
特約による解除(型と期日のとおりに)
期日を延ばす合意(売主と覚書を交わす)
ほかの金融機関に申し込む(特約の書き方しだい)
借入額を減らす
売主と話し合って解除する(合意解除)
手付解除(相手方が契約の履行に着手する前まで)
どれが使えるかは、契約書の文言と、売主との話し合いで決まります。
買主がわざと書類を出さないなどで審査に落ちた場合、特約での解除が認められない可能性があります。
審査の書類をいつまでに出すかは、契約のときに担当者と決めておいてください。
期日は、契約書の中にある。
4. 誰が判断するか
審査するのは金融機関です。
税金のことは税務署。
契約書の文言で揉めたときの判断は、弁護士と裁判所です。
段取りと期日の管理は、不動産会社の仕事です。
仕組みを説明して、期日を守り、判断する人に早くつなぎます。
ローンは、契約の前から始まっています。
借入れを全部伝える。
本審査まで、新しい借入れを作らない。
融資特約の型と期日を、契約の前に聞く。
審査は銀行。段取りは不動産会社。
TKグランクスは、お客様のローンで取引が止まらないよう、ほかの不動産会社に向けた講習も開いています。その段取りを、家を買う方にも同じようにお手伝いします。
これから家を買う方で、ローンの段取りや融資特約の読み方が気になる方は、契約の前に相談してください。審査に通るかどうか、いくら借りられるかはお答えしていません(決めるのは金融機関です)。相談は無料です。LINEで聞いてください。返事をするのは宅地建物取引士の川原本人です。https://lin.ee/8wVUuCW
お電話は 090-5676-1912(毎日8〜19時)。
大阪市西成区の不動産屋 TKグランクス株式会社 川原貴諒(宅地建物取引士)
宅地建物取引業 大阪府知事(01)第067136号
出典:住宅金融支援機構 フラット35「ご利用条件」 https://www.flat35.com/loan/lineup/flat35/conditions/index.html /宅地建物取引業法35条1項12号・37条1項9号、民法127条2項・540条・557条1項・130条(e-Gov法令検索)
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