中古住宅の住宅ローン控除は10年か13年か。2026年からは書類で分かれる
書いた人:川原貴諒(宅地建物取引士・大阪市西成区)中古の家を買って、住宅ローン控除を受ける。
その期間は、10年か、13年か。
2026年(令和8年)1月から2030年(令和12年)12月までに入居する中古住宅は、
省エネ性能などを書類で示せれば13年。
示せなければ、ほかの要件を満たす場合で10年です。
築年数だけでは決まらず、書類で分かれます。
昭和57年(1982年)より前に建った家は、耐震の書類も要ります。
耐震の書類は、引き渡しの後では間に合わないことがあります。
契約の前に、まず3つ確かめてください。
入居は、2026年1月から2030年12月までの間か
登記事項証明書の床面積は、50㎡以上か(40㎡台は条件が増える)
13年に要る書類が、その家でそろうか(昭和57年より前に建った家は、耐震の書類も)
この記事で分かること。
10年と13年の分かれ目
13年になる書類と、出す人、調べる時期
昭和57年より前に建った家の書類
ローン残高の上限と、面積・所得の条件
業者が直して売る中古の扱い
数字は2026年10月時点のものです(国税庁の案内は令和8年4月1日現在の法令による)。
控除を受けられるか、何年になるかを判断するのは税務署です。
大阪市西成区の不動産会社TKグランクスの川原がまとめます。
目次
10年と13年は、どこで分かれるか
13年になる書類
証明書を出す人と、調べる時期
昭和57年より前に建った家
ローン残高の上限
面積は、登記の数字で見る
そのほかの条件
業者が直して売る中古(買取再販)
誰が判断するか
1. 10年と13年は、どこで分かれるか
控除の期間は、家の省エネ性能で分かれます。
2026年から2030年に入居する中古は、次のどれかに当たれば13年です(租税特別措置法41条6項)。
省エネ基準適合住宅
断熱と省エネの性能が、国の基準に合う家ZEH水準省エネ住宅
それより高い省エネ性能の家認定長期優良住宅・認定低炭素住宅
長期優良住宅・低炭素住宅として認定を受けた家
どれにも当たらない家は「その他の住宅」で、10年です。
当たるかどうかは、書類で示します。
書類で示せなければ、ほかの要件を満たす場合でも「その他の住宅」(10年)になります。
「中古は10年」と聞いたことがあるかもしれません。
それは2022年から2025年(令和4〜7年)に入居した分の扱いです。
2026年以降の入居では、中古でも13年になる道があります。
2. 13年になる書類
家の種類ごとに、使える書類が決まっています(2026年10月時点)。
まず、書類の中身です。
住宅省エネルギー性能証明書:省エネの区分に当たることを、建築士などが証明する書類
建設住宅性能評価書:家の性能を、評価機関が等級で示す書類
省エネ基準適合住宅
住宅省エネルギー性能証明書
建設住宅性能評価書の写し(断熱等性能等級4以上、かつ一次エネルギー消費量等級4以上)
検査済証の写し(条件あり。下に書きます)
ZEH水準省エネ住宅
住宅省エネルギー性能証明書
建設住宅性能評価書の写し(断熱等性能等級5以上、かつ一次エネルギー消費量等級6以上)
認定長期優良住宅・認定低炭素住宅
認定通知書の写しなど(売主など、前の持ち主の名義のものでよい)
検査済証が使えるのは、2025年(令和7年)4月1日以後に建築確認を受けた新築の家で、取得の日の前2年以内に交付された検査済証です。
古い家の検査済証は、この一覧に入っていません。
BELS(省エネ性能を表示するラベル)は、国税庁の添付書類の一覧に名前がありません。
国土交通省は、証明に活用できる書類の例として挙げています。
BELSがあるだけで13年になる、とは読まないでください。
内見のとき、売主側の不動産会社に「省エネの証明書か性能評価書、検査済証はありますか」と聞いてください。
手元に残っているかどうかで、次の動きが変わります。
3. 証明書を出す人と、調べる時期
住宅省エネルギー性能証明書を出せるのは、次のどれかです(国土交通省の案内)。
建築士事務所に属する建築士
登録住宅性能評価機関
指定確認検査機関
住宅瑕疵担保責任保険法人
証明のための家の調査は、家を取得する日の前2年以内か、取得した日から6か月以内に行います。
証明書が取れるかどうかは、家によって違います。
取れなければ、13年の区分には当たりません(ほかの要件を満たせば、10年の「その他の住宅」)。
4. 昭和57年より前に建った家
住宅ローン控除の対象になる中古は、昭和57年(1982年)1月1日以後に建った家です。
それより前に建った家は、耐震基準に合っていることを書類で示します。
使える書類は、次のどれかです。
耐震基準適合証明書(建築士などが、取得の日前2年以内に調査を終えたもの)
建設住宅性能評価書の写し(取得の日前2年以内のもの。耐震等級1〜3)
既存住宅売買瑕疵担保責任保険の付保証明書(取得の日前2年以内に保険を結んだもの)
ここでいう建築士などは、一級・二級・木造建築士、指定確認検査機関、登録住宅性能評価機関、住宅瑕疵担保責任保険法人です。
どれも「取得の日前2年以内」です。
だから、契約の前に動きます。
間に合いそうにないと分かったら、取得の日までに耐震改修の申請をし、入居の日までに耐震改修をして、耐震基準に適合する証明を受ける方法もあります(国税庁No.1211-3)。
使えるかは、取得の前に税務署に確かめてください。
古い家でも、書類がそろえば対象になりえます。
5. ローン残高の上限
控除の計算に入れられる年末のローン残高には、上限があります。
2026年以降に入居する中古は、次のとおりです。
認定長期優良住宅・認定低炭素住宅・ZEH水準省エネ住宅
3,500万円(上乗せ対象の人は4,500万円)/13年省エネ基準適合住宅
2,000万円(上乗せ対象の人は3,000万円)/13年その他の住宅
2,000万円(上乗せなし)/10年
控除率は、年末残高等の0.7%です。
この金額は、計算に入れられる残高の上限です。
控除の額は、人ごとに違います。
計算は税理士か税務署へ。
上乗せが使えるのは、子育て世帯・若い夫婦など(特例対象個人)です。
次のどれかに当たる人です。
40歳未満で、配偶者がいる
40歳以上で、40歳未満の配偶者がいる
19歳未満の扶養親族がいる
6. 面積は、登記の数字で見る
床面積は、登記事項証明書に書かれた床面積で判断します。
マンションは、専有部分の面積です。
広告やチラシに書かれた面積と、ずれることがあります。
契約の前に、登記事項証明書の数字を見てください。
原則は50㎡以上です。
40㎡以上50㎡未満の家も対象になりますが、合計所得が1,000万円以下の人に限られます。
40㎡台の中古では、5章の上乗せは使えません。
7. そのほかの条件
合計所得が2,000万円以下(40㎡台は1,000万円以下)
取得してから6か月以内に住む
ローンの返済期間が10年以上
生計を一にする親族など、特別な関係のある人から買った家は対象外
合計所得は、年収そのものではありません。
13年の書類がそろっても、ほかの条件を満たさなければ控除は受けられません。
期限・所得・面積は、まとめて確かめてください。
8. 業者が直して売る中古(買取再販)
不動産会社(宅地建物取引業者)が買い取って一定の改修をした中古のうち、業者が取得してから2年以内に買い、新築から10年を過ぎた家は、国税庁の別の表(No.1211-2)で扱われます。
認定住宅:4,500万円(上乗せ対象の人は5,000万円)/13年
ZEH水準省エネ住宅:3,500万円(上乗せ対象の人は4,500万円)/13年
省エネ基準適合住宅:2,000万円(上乗せ対象の人は3,000万円)/13年
その他の住宅:10年
買う家が買取再販に当たるかも、契約の前に確かめてください。
9. 誰が判断するか
控除を受けられるか。何年になるか。
判断するのは税務署です。
控除の額の計算は、税理士か税務署に聞いてください。
書類がそろうかは、契約の前に確かめられます。
古い家の耐震の書類は、引き渡しの後では間に合わないことがあります。
13年か10年か。
最終的に確かめるのは税務署です。
その前に、手元に書類があるかを見ておく。
書類は、契約の前に。
その中古で、13年に必要な書類がそろうかを、契約の前に一緒に確かめます。気になる物件の資料を持って、相談してください。控除の額や、控除を受けられるかどうかはお答えしていません(税務署・税理士へ)。相談は無料です。LINEで聞いてください。返事をするのは宅地建物取引士の川原本人です。https://lin.ee/8wVUuCW
大阪市西成区の不動産屋 TKグランクス株式会社 川原貴諒(宅地建物取引士)
宅地建物取引業 大阪府知事(01)第067136号
出典:国税庁 No.1211-3 中古住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除) https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1211-3.htm /国税庁 No.1211-2 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1211-2.htm /国税庁 No.1211-1 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1211-1.htm /租税特別措置法41条(e-Gov法令検索) /国土交通省 住宅ローン減税 https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000017.html /国土交通省 既存住宅の省エネ性能の証明 https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000327.html
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